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タイ・バンコク仕入れの注意点:成功のための重要事項
タイ・バンコクでの仕入れは魅力的なビジネスチャンスですが、成功するためにはいくつかの注意点を押さえておく必要があります。トラブルを避け、スムーズな取引を行うためのポイントをまとめました。
1. 品質管理と検品の徹底
タイ製品の品質は向上しているものの、ロットによってばらつきがあることも珍しくありません。
- サンプルでの確認: 本発注前に必ずサンプル品を入手し、品質、素材、色、サイズなどを細かく確認しましょう。
- 生産中のチェック: 大ロットの場合は、生産途中での**中間検品(インライン検査)**を依頼するか、可能であれば現地で立ち会いましょう。
- 最終検品: 出荷前には、必ず最終検品を実施し、不良品の有無や数量が合っているかを確認します。自社でできない場合は、信頼できる第三者検品機関の利用も検討しましょう。
- 不良品対応の取り決め: 不良品があった場合の返品・交換、割引などの対応ルールを事前に明確に合意しておくことが重要です。
2. 支払い条件と為替リスクの管理
支払いに関するトラブルは避けたいものです。慎重に進めましょう。
- 明確な支払い条件: 注文時、生産途中、出荷時など、どのタイミングでいくら支払うのかを明確に合意し、書面で残しましょう。一般的には、デポジット(頭金)として30〜50%を前払いし、残金を製品完成後に支払うケースが多いです。
- 支払い方法の確認: 銀行振込(国際送金)、クレジットカード、PayPalなど、サプライヤーが対応可能な支払い方法を確認し、手数料も考慮しましょう。
- 為替リスク: タイバーツと日本円の為替変動により、最終的なコストが変わる可能性があります。為替予約をするか、為替変動リスクを考慮した価格交渉を行いましょう。
3. 言葉の壁とコミュニケーション
円滑なコミュニケーションは、誤解やトラブルを防ぐ上で不可欠です。
- 英語対応の確認: 多くのサプライヤーは英語が通じますが、ビジネスの細かなニュアンスや専門用語になると困難な場合があります。
- 通訳の活用: 重要な交渉や複雑な指示を出す際には、ビジネスレベルのタイ語が話せる通訳を雇うことを検討しましょう。
- コミュニケーションツールの選定: LINEやWhatsAppなど、現地で一般的なチャットツールを活用することで、タイムリーな連絡が可能です。
- 書面での確認: 口頭での合意だけでなく、Eメールやチャットで内容を再確認し、書面で記録を残す習慣をつけましょう。
4. 納期管理と遅延リスク
タイでは、日本と比べて時間感覚が異なる場合があり、納期遅延が発生する可能性があります。
- 現実的な納期設定: サプライヤーが提示する納期を鵜呑みにせず、余裕を持ったスケジュールを組みましょう。
- 進捗の定期確認: 生産中は、写真や動画での報告を求めるなど、定期的に進捗状況を確認しましょう。
- 予期せぬ事態への備え: タイの祝日(ソンクラーンなど)や政治情勢、自然災害(洪水など)による遅延のリスクも考慮に入れ、代替案を検討しておきましょう。
- 遅延ペナルティの取り決め: 重大な遅延が発生した場合のペナルティについて、契約書に明記することも有効です。
5. 税関・輸入規制と法的要件
日本への輸入には、関税や各種規制が適用されます。
- HSコードの確認: 輸入する商品の**HSコード(Harmonized System Code)**を事前に確認し、日本の関税率を把握しましょう。
- 輸入規制の調査: 食品、化粧品、電気製品、玩具など、品目によっては**日本の法律に基づく輸入規制(食品衛生法、薬機法、電気用品安全法、STマークなど)**があります。必要な許可や認証を事前に取得しておく必要があります。
- 原産地証明書: ASEANとのFTA/EPA(自由貿易協定・経済連携協定)を利用して関税優遇を受ける場合、原産地証明書が必要となります。サプライヤーが発行可能か、事前に確認しておきましょう。
- 契約書の確認: サプライヤーとの契約は、トラブル時の証拠となるため、契約書の内容を十分に理解し、必要であれば弁護士に相談しましょう。
6. 信頼できるパートナー選びと人間関係構築
長期的なビジネスを行う上で、信頼できるパートナーを見つけることが最も重要です。
- 複数のサプライヤーと比較検討: 最初から一つのサプライヤーに絞らず、複数の候補から見積もりを取り、品質、価格、納期、対応などを総合的に比較検討しましょう。
- 現地視察: 可能であれば、実際に工場やオフィスを訪問し、生産体制や衛生状態、担当者の人柄などを自分の目で確認しましょう。
- 代理店・仲介業者の活用: 現地の商習慣に詳しい代理店や仕入れ代行業者のサポートを受けることで、リスクを低減し、スムーズな取引が期待できます。
- 「ゲーンジャイ」の理解: タイのビジネス文化では、相手への配慮や気遣いを示す**「ゲーンジャイ」**の精神が重要です。良好な人間関係を築く努力が、長期的な成功につながります。

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